スタッフコラム「ゴルフボディを作る」
第174回 メディカルトレーナーが教える〜すぐできる肩甲帯可動域アップ術〜
皆さまこんにちは。
ゴルフ理学療法士 兼、ゴルフフィジオトレーナー ゴルフフィジオセラピスト の河西です。
3週に渡りメディカル面に特化した内容になっていましたが、今回はガラッと変わって肩甲帯の可動域改善についてお話します。
最近、よく選手やお客様から
『股関節や肩のトレーニングをしているのにスイングが小さくなってきた』
『昔に比べて動きが悪くなってきている』
と相談されることがありました。
確かに股関節や体幹での捻転動作は大切ですが、実はそれだけではありません。
テイクバックやフィニッシュの時には、脊椎(胸椎)と肩甲骨、鎖骨、肋骨の可動域も大切になってきます。
肩甲骨の可動域についてはみなさん考えてトレーニングを受けていると思いますが、最近では脊椎と肋骨の動きについて注目される事が増えてきています。
肋骨と脊椎というのは、肋椎(ろくつい)関節と呼ばれる関節でくっ付いています。
主に脊椎で関与してくるのが胸椎(きょうつい)と言う胸の後ろの脊椎になります。
肋骨へは肩甲骨や脊椎から筋肉が付着しているため、同じスイングを繰り返し行っていると筋肉が硬くなってきてしまいます。
そして筋肉が硬くなると肋骨や胸椎の可動性が低下してしまいます。
この可動性が低下した状態でスイングをすると、自分のボディイメージと実際のスイングでのズレが生じます。
このズレによって
スイングの再現性がなくなったり
トップの位置が定まらなかったり
と悪影響が出てきます。
これからの可動性を改善する簡単な時短エクササイズをご紹介します。
まずは、仰向けで回旋エクササイズ
胸の前の筋肉のストレッチと脊椎、肩甲骨の可動域トレーニングになります。
次に、四つ這いで肩甲骨内外転エクササイズ
肩甲骨の動きに特化したトレーニングです。
最後に、座位での体幹側屈エクササイズ
肋骨や脊椎の可動域トレーニングと脇腹のストレッチになります。
上記を30回ずつ行うと自然と可動域が改善してきます。
まずは騙されたと思ってお試しください。
痛みが出ている場合は無理しないでくださいね。

河西 孝佳
スポーツトレーナーとして様々なスポーツ現場で働き、トレーニング・リハビリテーション・治療を深く勉強しようと理学療法士の学校へ入学。理学療法士資格取得後、都内の整形外科で理学療法士として勤務する傍ら、スポーツ選手やモデルなどのパーソナルトレーニングやボディメイクを指導。スポーツ現場と医療現場での経験を生かし、子供からお年寄りまで幅広くトレーニングやコンディショニング指導を行っている。