ゴルフスイングにおいて欠かせないのが「捻転差」。
これは、骨盤(下半身)と胸郭(上半身)の回旋差のことで、この差が大きいほどバックスイングでしっかりとパワーを蓄え、ダウンスイングで効率的にエネルギーを解放することができます。
一方で、多くのゴルファーは胸椎の柔軟性不足や体幹の安定力不足により、十分な捻転差を作れず、スイングが小さくなったり腰を痛めたりしがちです。
そこでおすすめなのが、ピラティスの臥位(寝た姿勢)で行う回旋エクササイズ。
床に仰向けになることで余計な筋緊張が抜け、骨盤や胸郭の動きに集中しやすく、初心者にも安全に取り組めます。
目次
胸椎の回旋をダイレクトに引き出すエクササイズ
ボウ&ロウ
方法:
- 横向きに寝て、両膝を曲げて重ねる。
- 両腕を前方に重ね、手のひらを合わせる。
- 息を吸いながら上側の腕を下側の腕と胸をつたいながら背中側へ開いていく。
- 吐きながらなるべく遠くを通ってゆっくり元の位置へ戻す。
- 5〜8回×左右。
ポイント
骨盤はできるだけ動かさず、胸郭の動きだけで回旋する。
肩だけで開かない様に注意。無理にひねらない。
呼吸と連動させることで、胸椎が柔らかくなりやすい。
フィールグッドアームサークル
胸椎回旋&肩甲骨のモビリティを引き出すエクササイズ
方法:
- 横向きに寝て、両膝を曲げて重ねる。
- 両腕を前方に重ね、手のひらを合わせる。
- 上側の手を耳の横⇒胸の横⇒お尻⇒元の位置の順に胸を開きながら円を描くように腕を回す。
- 5回×左右。上半分で吸い、下半分で吐く。
ポイント
肩だけで回さず、胸をしっかり開く。
体幹の安定が深まることで、捻転差の“受け”が強くなる。
ニーロッキング
体幹の安定と胸郭の可動を同時に鍛える
方法:
- 仰向けになり、股関節と膝を90度に曲げて「テーブルトップ」の姿勢を作る。
- 両膝を床すれすれまで吐きながら右に倒していく。
- 吸いながら戻す。反対側も同様に。
ポイント
腰が反りやすい方は膝を胸に近づけながら行う
まとめ
寝たまま「捻転差」を育てるとスイングが変わる
臥位でのエクササイズは、余分な筋緊張が抜けやすく、正しい回旋パターンを身につけるのに最適です。
胸椎の可動性、体幹の安定、骨盤と胸郭の分離が自然と身につき、スイング時の捻転差が無理なく引き出せるようになります。
ポイント
無理なストレッチではなく「呼吸とコントロール」が鍵
胸椎をしなやかに動かす
1日5〜10分でOK!練習前のウォームアップにもおすすめです。

