スタッフコラム「ゴルフボディを作る」

第623回 ゴルファーのための食事学『ショットの精度は水が決める!』

トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。

今回は『水分補給』についてです!

ゴルファーの皆さん、貴方の水分摂取量は足りていますか?

人間のカラダの60%は水分で構成されており、役割は多岐に渡ります。
例として、酸素や栄養素を体内で運ぶ、老廃物を排泄する、体温を調節する、そして体内で起こる様々な化学反応の場となります。ゴルファーといっても体型や活動量は異なりますから、必要な水分量にも個人差があります(例:筋肉量が多い場合、筋肉は脂肪よりも水分を多く含むため、より多くの水分が必要です。)。また、ヒトは活動に伴って汗をかきますから、多くのラウンドやトレーニングを実施する方ほど、より多くの水分量が必要です。

水分が不足すると?

水分不足は身体に様々な悪影響を及ぼします。スポーツに関しては、体重の2%の水分が不足すると、運動パフォーマンスが低下していきます。
では具体的に、ゴルフでは何が起きるでしょう。ゴルフと脱水に関する研究は少なく、研究の対象者も多いとは言えないのが現状です。
しかし、2012年にローハンディキャップゴルファーを対象とした、ゴルフにおけるアイアンのパフォーマンスと、軽度の脱水症状について調べた研究があります。ここでの軽度脱水とは、体重比で水分が1〜2%減るものを示します。
その結果、脱水の対象者は飛距離の低下や、目標物までの距離の誤判定が大きくなることが分かりました。距離の誤判定については、総距離2,588mに対して、 脱水状態の対象者の方が60mを超える誤差を示しました(※1)。正確性がより求められる競技者や選手の皆さんにとって、脱水状態でのゴルフパフォーマンス維持は難しいと言えます。

小まめな水分補給を!

水分は、小まめな摂取が重要です。一度に大量に摂っても身体で吸収することができないため、排泄されてしまいます。コップ1杯(150〜200mL)を目安に、ラウンド中も小まめな摂取を行いましょう。
ゴルファーにおすすめの水分摂取方法を2点ご紹介します!◯番ホールで必ず摂取するなど、摂取のタイミングを決める。そして、飲んだ量が見えるボトルを使用し、毎回適正量を摂取する。これらを参考に、それぞれの生活習慣に合った方法を見つけられると良いですね。

注意したいのは、水分の排泄を促す飲み物です。緑茶やコーヒーなどは良い点もありますが、利尿作用を持ちます。これはビールなどのアルコールも同様であり、飲み過ぎには注意が必要です。
糖尿病などの疾患をお持ちの方は、水分の量・質ともにさらに注意が必要です。医療機関での確認をお願いします。

それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標身体の状態によって適正な値は変化します。 TGFでは、管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量を提案させていただきます。是非館内またはホームページを含む各種SNS等からご相談ください!
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!

※1:Smith, Mark F.; Newell, Alex J.; Baker, Mistrelle R. 「Effect of Acute Mild Dehydration on Cognitive-Motor Performance in Golf」 〔Journal of Strength and Conditioning Research26(11):p3075-3080,November 2012.〕


中島遥
管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。
ゴルフスイングの改善やそれに必要な身体の動かし方をもっと具体的に知りたい方、今のスイングからステップアップしたい方に、トータルゴルフフィットネスのゴルフボディチェックをお勧めします。トレーナーがマンツーマンでゴルフに必要な身体の動きをチェック(12項目以上)、さらにゴルフコーチによるスイング分析を行って、身体とスイングの両方から課題を洗い出し、的確なアドバイスをさせて頂きます。
中島 遥
中島 遥

管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。

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