トータルゴルフフィットネス トレーナーの小宮です。
ゴルフで飛距離を伸ばすためには“捻転差(Xファクター)”が欠かせません。
捻転差とは 下半身と上半身の回旋角度の差 のことを指し、理想は下半身約45°、上半身約90°と言われています。

この角度差によって腹斜筋や広背筋がしっかり伸ばされ、そこから一気に縮む力(ストレッチ・ショートニング・サイクル)が働くことで、スイングスピードが一段と加速します。
しかし「ただ捻ればいい」というわけではありません。
タオルのように過度にねじりすぎれば戻す力が弱まり、反対に柔らかすぎる素材では縮む力が生まれないのと同じで、適切な強さで捻るための身体づくり が重要です。
今回は、捻転差を正しく・効率よく作るために、トレーナー視点から“身体の使い方”と“必要なエクササイズ”をわかりやすく解説します。
後半には 実践エクササイズ5種類+チューブトレーニング5種類 も紹介していますので、ぜひ最後まで読んで飛距離アップに役立ててください!
本文では動きを文章で説明していますが、実際のフォームやスピード感は動画で見るのが一番わかりやすいです。
エクササイズの正しい姿勢や角度を動画でもチェックして、効果を最大化してください!
目次
エクササイズ紹介
ヒップワイパー
- 目的(効果)
・股関節の内外旋をスムーズにし、下半身の捻りやすさを高める
・捻転差を作るための“土台づくり”

- 手順
- 両手を後ろにつき、膝を立てて足を肩幅より広めにセットする
- 片側へ両膝をパタンと倒す
- 左右交互に10〜20回繰り返す
- ポイント
・腰が浮かないように、骨盤の回旋だけで動かす
・股関節から“ねじる感覚”を掴むことが重要
下半身固定・上半身捻り(クラブ保持)
- 目的(効果)
・下半身を安定させたまま上半身が回旋するための基礎づくり
・正しい捻転差の感覚をつかむ

- 手順
- ボールやクッションを両膝の間に挟む
- 肩にクラブを担ぎ、下半身が動かないように固定
- 上半身だけを左右に大きくねじる
- 10〜20回繰り返す
- ポイント
・クラブの先端が大きく動くほど胸椎の回旋が出る
・膝でボールをしっかり挟んで、下半身のブレを抑える
ロシアンツイスト(捻り腹筋強化)
- 目的(効果)
・スイング時のねじり戻しの力(捻転差を戻す力)を強化
・腹斜筋の伸び縮みを活性化

- 手順
- 膝を曲げて座り、上体を少し後ろに傾ける
- メディシンボール・ダンベル・ペットボトルなどを持つ
- 上半身を左右にねじる
- 10〜20回繰り返す
- ポイント
・足がバタつかないように腹筋を使って固定
・視線も一緒に動かすとねじりが深くなる
チューブ上半身捻り(アドレス姿勢)

- 目的(効果)
・アドレス姿勢のまま上半身を捻れるようにする
・腹斜筋をターンさせる感覚の習得
- 手順
- チューブを前方に固定し、アドレス姿勢を取る
- 下半身が動かないように意識し、上半身だけをねじる
- 腹筋の働きを感じながら左右へ10〜15回
- ポイント
・お腹で“引く”イメージで、腕だけで引かない
・骨盤が一緒に回らないように注意
チューブ下半身回旋(上半身固定)

- 目的(効果)
・骨盤回旋の操作性向上
・下半身リードの動きを身につける
- 手順
- チューブを前方に固定した状態でアドレスを取る
- 上半身を止めたまま、下半身だけを回す
- 左右10〜15回
- ポイント
・「腰だけ回す」のではなく、骨盤全体を回す
・上半身が動かないよう腹筋で固定する
踏み出し→骨盤固定→チューブ引き

- 目的(効果)
・動きを分解して“本当に使うべき部位だけ”を使えるようにする
・過剰な動きを抑え、効率の良い捻転差をつくる
- 手順
- 足を一歩踏み出す
- 次に骨盤を回す
- 最後にチューブを引く
- 丁寧にフォームを確認しながら10回
- ポイント
・動きが同時に起こらないよう「1→2→3」で分解する
・使う筋肉の順番を身体に覚え込ませるための練習
連続動作(スムーズ版)

- 目的(効果)
・⑥で分解した動きをスイング動作として滑らかに統合する
・上半身と下半身の連動性を高める
- 手順
- ⑥で行った3つの動き(踏み出し→骨盤→引く)を連続で行う
- 左右10回ずつ行う
- ポイント
・スピードよりも“連動しているか”を重視
・不要な部分が動いていないか常に確認する
体重移動を加えたチューブスイング

- 目的(効果)
・下半身から上半身へのエネルギー伝達を学ぶ
・体重移動と捻転差の同調を身につける
- 手順
- 軽くテイクバック
- その場で体重移動をしながらチューブを引く
- 左右10〜15回
- ポイント
・上半身がねじり戻せないと“振り遅れ”になるため注意
・足→腰→胸→腕の順に力が伝わる感覚を大切にする
まとめ
捻転差(Xファクター)は飛距離アップに欠かせない要素ですが、
「大きく捻ること」よりも 正しい順番と適切な強さで捻ること が最も重要です。
今回紹介したエクササイズを行うことで、
・股関節の可動域向上
・胸椎の回旋改善
・腹斜筋の捻り戻し強化
・下半身リードの習得
と、捻転差に必要な要素がすべて揃います。
ぜひ日々のトレーニングに取り入れ、
“戻る力で飛ばすスイング” を手に入れてください!
捻転差で悩んでいるゴルファーの方こそ!
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