スタッフコラム「ゴルフボディを作る」

第572回 ゴルファーのための食事学「ゴルファーにとってミネラルとは?」

トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
今回は『ミネラル』に着目します。
「ミネラルとは?」「なぜ人間に必要なの?」これらについて解説します!

ミネラルの役割とは?

様々な種類があり、それぞれが異なる働きを担っています。全体を通してエネルギー代謝に関わると共に、細胞の活動をサポートします。また、歯や骨の材料となります。
ヒトのカラダには微量しか存在しませんが、不足・過剰とも身体に大きな影響を及ぼす為、重要です。

ミネラルが過剰になると?

ミネラルが過剰摂取となった場合の症状は、それぞれの栄養素により異なります。
例えば、ナトリウムは高血圧胃がんのリスクが上昇し、マグネシウムは下痢を引き起こします。また鉄は、便秘に繋がると考えられています。
ミネラルの過剰摂取による弊害については不明な点も多く、上限量が定められていないものも存在します。食事以外にサプリメント等で摂取する場合は、個人個人で身体に不調が表れていないか、十分に観察していただくことが重要と言えます。

ミネラルが不足すると?

先述した通り、ミネラルにはそれぞれ大切な働きがあります。
「ミネラルが過剰になると?」に記載した栄養素を例にとります。
ナトリウムやマグネシウムが不足すると筋肉がつる、またけいれんを引き起こすリスクが上昇します。また鉄は、皆様も聞いたことが多いであろう貧血に繋がり、めまいや息切れを引き起こします。アスリートの皆様が身体を動かす為には、筋肉や骨がこの役割を果たします。これらを作り、動かす為に欠かすことのできない栄養素と言えます。

ミネラルの種類とは?

身体に必要不可欠なミネラルとして、ここでは日本人の食事摂取基準に記載のある13種類をご紹介します。
多量ミネラルに分類される『ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン』の5種類。また微量ミネラルに分類される『鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデン』の8種類です。

あなたは足りている?

様々なミネラルがある中で、今回は特に不足しやすいと考えられるカルシウム、鉄、カリウム、亜鉛の4種類について、簡単に解説します!

  • カルシウム:主な働きは、歯や骨を作ることです。ミネラルの中でも人体に最も多く存在します。筋肉の収縮にも作用することから、アスリートにとって重要です。
  • 鉄:体内で酸素の運搬に関わります。特にアスリートは激しい運動によって鉄が不足しやすく、貧血の女性アスリートは多いと言えます。一方、近年鉄剤の注射を行うこともありますが、これは医療行為でありリスクも伴います。医療機関で十分に説明を受ける必要があります。
  • カリウム:主に血圧の調整に関わります。また、体内における塩分濃度の調整にも関わります。一般の方と比べて食事量が多いアスリートには、塩分の摂取量も多い傾向にあります。体内の状態を一定に保つ為、カリウムの適正摂取が重要です。
  • 亜鉛:たんぱく質の合成や、新しい細胞を作る上で必須のミネラルです。また味覚に関わる栄養素であることから、亜鉛不足になると味覚を感じにくくなることが挙げられます。さらに亜鉛はから排泄されます。日々大量の発汗を伴うアスリートは亜鉛が不足しやすく、集中力が下がることでパフォーマンス低下のリスクが上昇します。

ゴルファーとミネラルの関係とは?

ゴルファーの皆様にとって、ミネラルはなぜ必要なのでしょうか。
今後一つ一つのミネラルについて紹介しますが、今回はナトリウムの観点から考えます。

皆様がラウンドをする上で、欠かすことのできないのが水分補給です。水分補給を行う際、皆様は何を選んでいますか?水分補給ですから、の摂取はもちろん重要です。ですが、特に気温が上がり、多量の汗をかく夏場において、『熱中症対策』としてナトリウムの入ったスポーツドリンクの摂取が重要です。
日本人は、通常の食事では過剰になることが多いナトリウムですが、運動中は不足するリスクが上昇します。

多量の発汗時に水のみを摂取した場合、熱中症の一種である『熱けいれん』のリスクが上昇します。筋肉のけいれんや痛みがある場合、注意が必要です。
日本スポーツ協会では、熱中症対策の水分補給として『0.1~0.2%の食塩と糖質』を含む飲料を推奨しています。参考にしてみてください。

それぞれのミネラルにおける目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正な値は変化します。
TGFでは、管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量を提案させていただきます。是非館内でお声掛けください!

次回は様々なミネラルの中で、『ナトリウム』に焦点を当てて解説させていただきます!



中島遥
管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。
ゴルフスイングの改善やそれに必要な身体の動かし方をもっと具体的に知りたい方、今のスイングからステップアップしたい方に、トータルゴルフフィットネスのゴルフボディチェックをお勧めします。トレーナーがマンツーマンでゴルフに必要な身体の動きをチェック(12項目以上)、さらにゴルフコーチによるスイング分析を行って、身体とスイングの両方から課題を洗い出し、的確なアドバイスをさせて頂きます。
中島 遥
中島 遥

管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。

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