トータルゴルフフィットネス 管理栄養士兼トレーナーの中島です。
ゴルフシーズンが始まっています。まだ4月ですが20°を超える日も多く、暑いラウンドが続いていますね。
みなさんはラウンド中の水分補給に何を飲んでいますか?
目次
ゴルフは『計画的』な水分補給が必要!
ゴルフはプレー時間が4〜5時間にも及ぶスポーツです。さらに屋外で日差しを浴びながら歩行とスイングを繰り返すため、これからの季節は多くの汗をかきます。
熱中症を予防するため、ゴルフ中のパフォーマンスを維持するためには、『正しい』水分補給が欠かせません。
今回はラウンド中におすすめの水分補給方法についてご紹介します!
ドリンクの『種類』
みなさんはスポーツドリンクを選ぶ際、どの様に選びますか?
味や見た目で選ぶ方も多いと思いますが、スポーツドリンクは機能面で分類することができます。ハイポトニック飲料と、アイソトニック飲料の2種類です。どちらも『水分や電解質(ナトリウムなど)を補給する』という役割は同じですが、その濃度が違います。よって、身体への吸収スピードや、摂取に適したタイミングが異なります。
こ2のつの違いと、使い分けのポイントについて解説します!
ハイポトニック飲料
ハイポトニック飲料は、液体の浸透圧が体液よりも低い飲料です。水分を摂り入れることに秀でていることから、脱水予防として運動中の水分補給に適していると言えます。商品として、アミノバイタルやイオンウォーターが該当します。
アイソトニック飲料
アイソトニック飲料は、体液とほとんど同じ浸透圧の飲料です。糖質やミネラルなどの補給に優れています。エネルギー源となる糖質や、筋肉を動かすために必要なミネラルを摂り入れることから、運動前後に適しています。ポカリスエットやグリーンダカラ、アクエリアスなどが該当します。
『水分』だけ補給すれば良いのか?
スポーツドリンクの味が苦手な方もいらっしゃるかと思いますが、ラウンド中は水分の補給だけでも良いのでしょうか。結論、熱中症予防のため、またゴルフパフォーマンスを維持するためには、水分の補給だけでは不十分です。
量を十分に補給していても、水だけではミネラルを十分に補うことはできません。熱中症の症状である倦怠感や吐き気を催す可能性があり、重症化すると意識障害や死亡に至る可能性もあります。
では、糖質はなぜ必要なのでしょうか。糖質の役割はスポーツドリンクの味を美味しくするだけではありません。塩分と一緒に摂ることで水分の吸収を促す作用や、運動中のエネルギー補給としても必要です。
スポーツドリンクが苦手な場合は、水の補給に加えて、ミネラルや糖質の補給に繋がるタブレットや果物、ゼリーなどを摂る必要があると覚えておきましょう。
ラウンド中の『水分補給プラン』
下記のプランはあくまでも一例です。運動量や汗をかく量には個人差があります。こちらをベースとして、身体の調子を見ながら各自アレンジしていきましょう。また今回は必要な量については割愛します。
タイミング | 推奨する飲料 | 目的 |
---|---|---|
スタート前 | アイソトニック飲料 | エネルギー+水分の事前補給 |
前半ホール(1〜9H) | メイン:アイソトニック飲料、サブ:ハイポトニック飲料 | 水分補給 |
後半ホール(10〜18H) | メイン:ハイポトニック飲料、サブ:アイソトニック飲料 | 水分補給 |
ラウンド後 | ハイポトニック飲料+水+軽い栄養補給 | リカバリー |
まとめ
ゴルフは『気づかないうちに』脱水状態になりやすいスポーツです。パフォーマンス低下だけでなく、体調不良のリスクもあります。ラウンド前後、そしてラウンド中の水分補給を戦略的に行うことが重要です。
アイソトニック飲料とハイポトニック飲料を上手に使い分けて、最後まで集中力を切らさず、健康的にラウンドを楽しみましょう!
それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正値は変化します。 TGFでは管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量をご提案させていただきます。是非館内またはホームページを含む各種SNS等からご相談ください。
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!