スタッフコラム「ゴルフボディを作る」

第633回 ゴルファーのための食事学『筋肉痛軽減にはピスタチオ!』

トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。

今回は『筋肉痛』についてです。

日々ラウンドに励み、また筋力トレーニングを行うゴルファーの皆さん『筋肉痛』に悩まされていませんか?
誰でも経験のあるこの筋肉痛は悪いものではありません。しかし、筋肉痛で心理的に辛いと感じ、思った力が発揮できない日が続くと、日常生活やラウンドに支障をきたします。

今回はそんな皆様の筋肉痛軽減に役立つ、ちょっと変わった食材をご紹介します!

『筋肉痛』とは?

筋肉痛とは何でしょう。

激しい運動や、普段使うことのない筋肉を動かすことで発生する筋肉痛。このメカニズムに関しては、明らかになっていない部分が多いことが現状です。
運動を行うと身体に疲労物質が溜まる、また筋肉の繊維に傷がついて炎症が起き筋肉痛を起こす、などと言われます。
筋肉痛を完全に無かったことにすることは難しいですが、軽減させることはできます。その一つが食材です。

『ピスタチオ』が鍵!

その食材とは『ピスタチオ』です。普段の食生活では馴染みのない方が多い食材ですが、ピスタチオは栄養豊富な食材です。良質な脂質食物繊維、カリウム、ビタミンB1など幅広い栄養素を含みます。そして、筋肉痛軽減に役立つ可能性を秘めた栄養素として、たんぱく質ロイシンが豊富に含まれている点が挙げられます。

たんぱく質は皆さんご存知かと思います、筋肉の材料として欠かすことができません。そしてロイシンは、身体で合成することのできない必須アミノ酸の1つです。特にバリン・ロイシン・イソロイシンの3つは分岐鎖アミノ酸と言われ、筋肉のエネルギー源となる重要なアミノ酸です。これらを十分に摂取していることが、筋肉の回復には欠かせません。

ピスタチオと筋肉痛

ピスタチオ筋肉痛について調べた研究があります。18〜35歳の男性アスリートを対象に、ピスタチオを摂取する量と、筋力筋肉痛などに関係があるかを評価しました。研究ではピスタチオを除くナッツ類は摂取を制限され、またサプリメント等の影響も除いた状況で行われました。

その結果、ピスタチオをより多く摂取した対象者は、膝の屈曲と伸展のトルク(力の大きさ)において、筋力の回復の速さに違いが見られました。また、主観的な筋肉痛についても軽減傾向が見られたのです(※1)。

上記の実験では、ピスタチオを高容量(実験では約85g /1日)摂取した場合、筋力の回復筋肉痛の軽減に効果がある可能性が示唆されました!

食べ方は様々!

ピスタチオは1粒2g弱ですので、研究と同じ85gを食べるのは大変です。ですが、ナッツ類の良い所は、味が強すぎず、様々な食べ方ができる所にあります。ピスタチオはもちろんそのまま食べられますので、ゴルフの際に持ち歩きの間食として使用できます。また砕いたものやペースト状のものであれば、ヨーグルトに入れる、パスタやサラダにかけるなど、様々な方法で食べることができます。満腹感のある食材なので、おやつ代りに食べること、食前に食べることもおすすめです!

それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標身体の状態によって適正な値は変化します。 TGFでは、管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量を提案させていただきます。是非館内またはホームページを含む各種SNS等からご相談ください!
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!

※1:Vernon Uganiza Rayo , Imogene Thayer , Stuart D.R. Galloway , Mee Young Hong , Shirin Hooshmand , Changqi Liu , Elise North , Lauren Okamoto , Timothy O’Neal , Jordan Philpott , Oliver C. Witard, Mark Kern.「Influence of pistachios on force production, subjective ratings of pain, and oxidative stress following exercise-induced muscle damage in moderately trained athletes: A randomized, crossover trial」〔Metabolism Open volume16 December2022 100215〕


中島遥
管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。
ゴルフスイングの改善やそれに必要な身体の動かし方をもっと具体的に知りたい方、今のスイングからステップアップしたい方に、トータルゴルフフィットネスのゴルフボディチェックをお勧めします。トレーナーがマンツーマンでゴルフに必要な身体の動きをチェック(12項目以上)、さらにゴルフコーチによるスイング分析を行って、身体とスイングの両方から課題を洗い出し、的確なアドバイスをさせて頂きます。
中島 遥
中島 遥

管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。

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