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「ゴルフボディを作る」

STAFF COLUMN

ラウンド中の『集中力』を保つ栄養学

トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。

ゴルフにおいて、技術や戦術と同じく重要でありながら、しばしば見過ごされがちなのが栄養です。特にゴルフのラウンドは4〜5時間にも及び、また試合やトーナメントでは1日に1ラウンド以上することもあります。集中力の維持が重要なスポーツと言えます。今回はスポーツ栄養学の観点から、ラウンド中の集中力を保つ食事について解説します!

 

脳の主なエネルギー源は『糖質』

まず理解しておきたいことは、脳が消費するエネルギーの特性です。脳は体重の約2%にすぎませんが、全身のエネルギー消費量の約20%を占めています。そして脳の主要なエネルギー源がブドウ糖(グルコース)です。このグルコースの量が常に正常な範囲内にあることが重要と言え、多すぎても少なすぎても集中力判断力の低下に繋がります。

グルコースが少ないと集中力が低下するというのは何となくイメージができるかと思いますが、多いと何がいけないのでしょうか。血糖値は急上昇すればするほど、その後の急降下が起きやすいことが特徴です。この血糖値の乱高下が集中力の低下、判断力の鈍化、イライラ感といった症状に現れます。特に激しい運動をするアスリートが経験しやすい『ハンガーノック』と呼ばれる状態で、競技パフォーマンスに大きな影響を与えます。

ラウンド前の栄養戦略

理想的な食事のタイミング

ラウンド開始の3時間前に朝食を摂ることが理想的です。ラウンド前に消化を済ませることができ、血糖値が安定した状態を作ることができます。

推奨される食材

  • 複合炭水化物: 白い炭水化物ではなく、玄米や全粒粉パン、オートミールなど、茶色の炭水化物がおすすめです。ゆっくりと消化されることで、血糖値を安定させます
  • 良質なタンパク質: プロテインも手軽ですが、ゆっくり食事の時間をとることのできる場合は、鶏肉、魚、卵など、食材からタンパク質を摂りましょう。筋肉の維持と、満腹感の持続に貢献します。
  • 適度な脂質: 揚げ物や加工食品ではなく、アボカドやナッツ類などがおすすめです。質の良い脂質は、長時間のエネルギー供給源となります。

避けるべき食材

  • 高脂肪食品:揚げ物や加工肉などの脂質の多い食品は、消化に時間がかかります。朝食での摂取は避けることをおすすめします。
  • 単純糖質:急激な血糖値の上昇と下降を招く糖質のみの食事(うどん、ドーナツなど)は避けることがおすすめです。
  • カフェインの過剰摂取:カフェインの効果には個人差があります。過剰な摂取はメンタルの不安定に繋がる可能性があるため、量を調整しましょう。また、利尿作用により脱水のリスクも高まります。

ラウンド中の栄養戦略

基本原則:少量頻回食

ラウンド中は数ホールごとに、少量ずつ栄養補給を行うようにしましょう。食事を一度に大量に摂ると消化器官に血液が集中し、集中力の低下を招く可能性があります。

おすすめの食品

  • バナナ:質の良い天然の糖分と、カリウムが豊富
  • 果物:即効性のあるエネルギー源となり、身体の調整をする様々なビタミンも豊富
  • おにぎり(小さめ):糖質の安定供給に良いですが、夏場は痛みやすいので注意が必要
  • ゼリー状栄養補助食品:消化しやすく、疲れていても摂取しやすい
     以上のアイテムを組み合わせて、自分だけの『栄養キット』を作ることをお勧めします。自分にはどのくらいの補食が必要なの?と思った皆さまには、ぜひ個別でお話させていただきます。館内でお声がけください!
    例) 
    • 小さなおにぎり2個
    • バナナ1本
    • ドライフルーツミックス(小袋)
    • スポーツドリンク1L
    • 水500ml

水分補給の重要性

脱水は集中力低下の大きな要因といえます。わずか2%の脱水でも認知機能が低下し、パフォーマンスが低下することが分かっています。

理想的な水分補給

  • ラウンド開始前: ラウンド開始2時間前に500ml、30分前に200ml程度
  • ラウンド中: 30分ごとに150〜200mlずつこまめに摂取
  • 飲料の選択: 1時間以上の競技では、水ではなく、電解質を含むスポーツドリンクが効果的です

集中力を高める特定の栄養素

オメガ3脂肪酸

EPA・DHAなどのオメガ3脂肪酸は、脳機能の維持に重要な役割を果たします。サケ、サバなどの青魚、くるみなどに豊富に含まれています

ビタミンB群

神経伝達物質の合成に関与することから、集中力の維持に不可欠です。豚肉、卵、緑黄色野菜などに多く含まれています

抗酸化物質

抗酸化物質といっても、その種類は様々です。代表的な抗酸化物質は、ビタミンACEやカロテノイド、ポリフェノールなどが挙げられます。これらは長時間の運動による酸化ストレスから脳を保護する役割をもちます。食材ではブルーベリーや緑茶、ダークチョコレートなどがおすすめです。私自身も補食にダークチョコレートを食べたり、冷凍ブルーベリーを常備して摂っています!

まとめ

ラウンド中の集中力維持は、適切な栄養戦略によって大きく改善できます。血糖値の安定化、十分な水分補給、タイミングを考慮した栄養摂取が三つの柱となります。技術練習と同様に栄養戦略も調整していくことで、競技パフォーマンスの向上に繋げましょう!

ぜひ次回のラウンドから取り入れていただき、集中力の向上を実感していただければと思います!

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中島 遥

管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。

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