トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
今回は『たんぱく質』についてです!
お客様からいただく質問の中で、
「たんぱく質って何を食べたら良いの?」というご質問がありました。
たんぱく質を豊富に含む食材には、肉や魚、大豆製品、乳製品など様々な食材があります。
今回はたんぱく質の大きな分類である『動物性』と『植物性』に焦点を当てて、どの様な違いがあるか考えていきましょう!
目次
そもそも『たんぱく質』とは?
『たんぱく質』は、20種類のアミノ酸から構成される栄養素です。炭水化物や脂質と並び、三大栄養素の一つとしてヒトにとって欠かすことのできない栄養素と言えます。たんぱく質は、体内で主に筋肉や臓器、皮膚、酵素、ホルモンなどを構成する役割を担います。20種類のアミノ酸のうち、特に9種類は『必須アミノ酸』と呼ばれます。ヒトが体内で合成することができないため、食事から摂取する必要があります。
『動物性』たんぱく質
例:肉、魚、卵、乳製品など
必須アミノ酸がバランス良く含まれます(=『完全たんぱく質』とも呼ばれます)。
吸収率が比較的高く、筋肉の合成に適しているとされます。
ビタミンB12やヘム鉄、亜鉛など、植物性たんぱく質において不足しやすい養素も含む傾向があります。ゴルファーにとって、疲労回復や集中力の維持に必須の栄養素です。
『植物性』たんぱく質
例:豆類、大豆製品、ナッツ類、穀物など
食物繊維や抗酸化物質が豊富です。腸内環境の改善や、慢性疾患の予防に良い影響を与えることが分かっています。
一部の必須アミノ酸が不足することもあります(例:リジン、メチオニンなど)。
飽和脂肪酸が少なく、心血管疾患のリスクを下げる傾向があるとされます。
ゴルファーにおすすめな『たんぱく質』は?
結論、『両方をバランスよく摂ること』が最もおすすめです。
例えば、1日を通してたんぱく質を摂る場合、以下の様なタイミングが挙げられます。
場面 | おすすめのたんぱく質源 |
---|---|
トレーニングの後や、ラウンド後に筋肉を回復させる | ホエイプロテイン、卵、鶏肉などの動物性 |
ラウンド前のコンディショニング | 大豆、オートミール、ブロッコリーなどの植物性 |
総合的な体調管理 | 動物性をベースに、植物性も摂り入れる!
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赤身の肉や『加工肉』に要注意!
最後に、皆さんにできる限り避けて欲しい食品があります。それは、ハムやソーセージ、ベーコンなどの加工肉です。これらの肉は、たんぱく質を摂るということよりも、身体への悪影響の方が大きいと言えます。
様々な研究において、加工肉と疾患との関係が分かってきています。加工肉の摂取と、心血管疾患、糖尿病、または一部の癌などの慢性疾患のリスクは関連があると報告されています(※1)。注意点として、赤身の肉や加工肉の摂取量が少ない人はどういう人か、ということは考慮する必要があります。これら加工肉の摂取以外にも、一般に健康的なライフスタイルを送っている可能性があるのです。しかし、現状加工肉の摂取がゴルファーの皆さんの健康にプラスになることはありません。可能な限り避けることをおすすめします。
それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正値は変化します。 TGFでは管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量をご提案させていただきます。是非館内またはホームページを含む各種SNS等からご相談ください。
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!
【参考文献】
※1:Rohrmann, S., & Linseisen, J., 2015. Processed meat: the real villain?. Proceedings of the Nutrition Society, 75, pp. 233 – 241. https://doi.org/10.1017/S0029665115004255.