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STAFF COLUMN

秋の主食対決:さつまいも vs 米 〜ゴルファーに最適なのはどっち?〜

主食は私たちの食事の中心であり、エネルギー源として重要な役割を果たします。日本人にとっては伝統的な主食ですが、近年健康志向の高まりとともにさつまいもを主食として取り入れる動きも注目されています。ゴルファーの皆さんが18ホールを快適に回りきるためのエネルギー源として、どちらの主食がより適しているのでしょうか。今回は両者を徹底比較しましょう!

基本的な栄養成分の比較

まずは同量(150g)あたりの栄養成分を比較してみましょう。(※全ておおよその値です。)

白米(炊飯後150g)

  • エネルギー:235kcal
  • 炭水化物:55g
  • タンパク質:4g
  • 食物繊維:2.5g
  • ビタミンB1:0.03mg
  • カリウム:45mg
  • GI値:85

さつまいも(蒸し150g)

  • エネルギー:190kcal
  • 炭水化物:50g
  • タンパク質:2g
  • 食物繊維:3.5g
  • ビタミンB1:0.17mg
  • ビタミンC:45mg
  • β-カロテン:42μg
  • カリウム:720mg
  • GI値:55

数値を見るとエネルギー量では白米がやや上回りますが、ビタミン・ミネラル・食物繊維においてはさつまいもが圧倒的に優位といえます。

 

グリセミック指数(GI値)から見たエネルギー供給

白米:即効性のエネルギー源

白米のGI値は85と高く、消化吸収が速いことから食後すぐに血糖値が上昇します。これは、素早くエネルギーが必要な場面では利点となります。ラウンド直前に軽い食事を摂る場合や、ハーフタイムで素早くエネルギー補給したい場合には、白米の即効性が効果的です。また消化が速いため胃腸への負担が比較的少なく、プレー中の不快感も軽減されます。

ただし、私は運動量の多い方以外の白米の摂取には危険も大きいと考えます。血糖値は急上昇した後に急降下する傾向があり、これは血糖値スパイクと言われます。普段から運動量が多く健康的な食生活ができていれば、このことはデメリットとはなりにくいです。一方普段から血糖値のコントロールが不良な方にとっては、エネルギー不足集中力の低下を招く可能性があります。

さつまいも:持続的なエネルギー供給

さつまいものGI値は55と低く、消化吸収が緩やかです。血糖値の上昇が緩やかで安定していることから、長時間にわたって持続的なエネルギーを供給できます。

ラウンド2〜3時間前の食事としてさつまいもを主食にすることで、スタートから後半まで安定したエネルギーを維持できます。血糖値の急激な変動がないことから集中力も途切れにくく、18ホール全体を通じて一定のパフォーマンスを発揮しやすくなります。

ただし、消化に時間がかかることは注意が必要です。摂る量には気をつけましょう。

 

ビタミン・ミネラルによるパフォーマンスサポート

さつまいもの栄養学的優位性

さつまいもは白米と比較してビタミンB1が5倍、カリウムは17倍も豊富です。

ビタミンB1糖質をエネルギーに変換する際に不可欠な補酵素です。白米だけでは不足しがちなこの栄養素を、さつまいもは豊富に含んでいます。このことがエネルギー代謝を効率的に行い、疲労の蓄積を抑えられます。

カリウム筋肉の正常な収縮を支えます。ゴルフはハードな運動とは言えませんが、スイング時には筋肉の協調的な働きが必要です。また体内の余分なナトリウムを排出し、血圧の安定にも寄与します。

さらに、さつまいもに含まれるビタミンCβ-カロテン抗酸化作用を持ちます。このことが活性酸素を除去し、運動による酸化ストレスから体を守ります。

白米の特性

白米は精製度が高いため、ビタミンやミネラルは少なくなります。その分消化吸収が速く、胃腸への負担が軽いという利点があります。また淡白な味わいで食べやすく、他のおかずとの相性も良好です。

通常の食事であれば玄米や雑穀米にすることでビタミンB群食物繊維を補うことができます。しかし、未精製の穀物は消化に時間がかかるため、ラウンド前には注意が必要です。

 

食物繊維と腸内環境

さつまいもの食物繊維は白米の約2倍です。食物繊維は腸内環境を整え善玉菌を増やす働きがあります。免疫細胞の約70%は腸内に存在することから、腸内環境の改善は免疫力向上につながります。

また食物繊維は血糖値の急激な上昇を抑え満腹感を持続させる効果もあります。ダイエットや体重管理を意識するゴルファーにとってさつまいもは理想的な主食といえます。

一方白米は食物繊維が少ないですが消化は速いため、胃腸が弱い方や、プレー前に軽い食事を好む方には適している場合もあります。

 

シチュエーション別の使い分け

ラウンド前日の夕食

おすすめ:さつまいも

翌日のラウンドに向けてグリコーゲン(筋肉や肝臓に蓄えられるエネルギー源)を十分に補充することが重要です。さつまいもは炭水化物に加えてビタミンB1が豊富なことからエネルギー代謝が効率的に行われ、翌朝のコンディションを整えます。

また食物繊維により腸内環境が整い、翌朝の排便もスムーズになります。

ラウンド当日の朝食(2〜3時間前)

おすすめ:さつまいも

スタートまでに時間がある場合はさつまいもを主食にすることで、18ホール全体を通じて安定したエネルギー供給が期待できます。低GI値により血糖値が安定し、後半のスタミナ切れも防げます。

蒸し芋や焼き芋として食べれば消化吸収もスムーズです。

ラウンド直前の朝食

おすすめ:白米(少量)

スタートまで時間がない場合は、消化の速い白米を少量摂取するのが良いです。おにぎり1〜2個程度にとどめ、胃腸への負担を最小限にしましょう。

ハーフタイムの補食

おすすめ:白米(おにぎり)またはさつまいも(焼き芋)

前半のエネルギー消費を素早く補充し、後半に備える必要があります。

即効性を求めるなら白米のおにぎりも良いですが、前述した通り、適しているのは運動量の多いゴルファーと言えます。後半も安定したエネルギーを維持したい場合は、小ぶりな焼き芋や干し芋が効果的です。自分の体調や前半の消耗具合に応じて選択しましょう。

 

体質・目的別の選択

血糖コントロールを意識する方

糖尿病の方血糖値が気になる方は、低GI値のさつまいもを主食にすることで血糖値の急激な変動を抑えられます。医師や管理栄養士の指導のもと適切に取り入れましょう。

体重管理をしたい方

ダイエット中の方や体重を減らしたい方は、食物繊維が豊富で満腹感が持続するさつまいもがおすすめです。同じ量を食べてもカロリーは白米より低く、栄養価は高いことから効率的に体重管理ができます。

胃腸が弱い方

胃腸が弱く消化に不安がある方は白米を中心にしつつ、体調の良い時にさつまいもを少量ずつ取り入れることが良いです。

筋力アップを目指す方

筋力アップにはタンパク質が不可欠ですが、主食としてはどちらもおすすめです。また、さつまいもに含まれるビタミンB群はタンパク質の代謝を助けるため、筋肉の合成をサポートします。

 

おわりに

さつまいもと白米、どちらが優れているかは一概には言えません。それぞれに特徴があり、ゴルフのシチュエーションや個人の体質、目的によって最適な選択は変わることが前提です。しかし、私個人としてはさつまいもは優れた糖質の補給源であると考えています。

即効性のエネルギーが必要な場面では白米、持続的なエネルギー栄養価を重視する場面ではさつまいもという使い分けが、ゴルファーにとって最も実践的です。

秋はさつまいもが旬を迎える絶好の季節です。これまで白米一辺倒だった方も、ぜひさつまいもを主食として取り入れてみてください。両者の特性を理解し、賢く使い分けながら、ゴルフライフをより豊かに楽しんでください!

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中島 遥

管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。

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