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医者いらずのりんご習慣〜ゴルファーの健康を守る秋の果実〜

「1日1個のりんごで医者いらず」という西洋の諺は、科学的にも裏付けられた真実です。この時期に旬を迎えるりんごは、ゴルファーの皆さんにとって、免疫力の維持に役立つ果物です。ゴルフは長時間にわたる持久力を要するスポーツであり、同時に季節の変わり目の体調管理も求められます。今回は、前回のさつまいもに引き続き旬の食材シリーズです。りんごに含まれる豊富な栄養素と機能性成分が、どのようにゴルファーの健康とパフォーマンスをサポートするかを考えていきましょう!

りんごの栄養プロファイル

中サイズのりんご1個(可食部約250g)には、以下の主要栄養素が含まれています。(※全ておおよその数値です。)

  • エネルギー:140kcal
  • 炭水化物:40g
  • 食物繊維:4g
  • カリウム:250mg
  • ビタミンC:12mg
  • ポリフェノール:200〜300mg(品種により異なる)
  • ペクチン(水溶性食物繊維):1.5g

りんごの真の価値は、これらの栄養素に加えて、多様な機能性成分が相互に作用する点にあります。

免疫力を高める機能性成分

ポリフェノール:強力な抗酸化作用

りんごには、ケルセチン、カテキン、クロロゲン酸など多様なポリフェノールが含まれています。これらのポリフェノールは特に皮の部分に高濃度で存在し、りんご1個で200〜300mgを摂取できます。

ポリフェノールの最も重要な働きは抗酸化作用です。体内で過剰に発生した活性酸素は免疫細胞自体を傷つけ、その機能を低下させます。ポリフェノールはこの活性酸素を除去し、免疫細胞を保護することで免疫システムの正常な機能を維持します。

近年の研究では、りんごポリフェノールが白血球の一種であるマクロファージの活性を高め、病原体への攻撃力を向上させることが報告されています。加齢により免疫機能は低下していきますので、この効果は特に重要です。

ケルセチン:抗炎症と免疫調整

りんごに含まれるポリフェノールの中でも、特に注目されているのがケルセチンです。ケルセチンには強力な抗炎症作用があり、慢性的な炎症状態を改善することが免疫システムの疲弊を防ぎます。

加齢に伴う慢性炎症は免疫機能の低下だけでなく、関節痛や動脈硬化などの原因にもなります。りんごを日常的に摂取することでこの慢性炎症を抑制し、免疫システムが本来の防御機能に集中できる環境を整えます。

また、ケルセチンにはアレルギー反応を抑制する働きもあります。花粉症などのアレルギー症状の軽減にも効果が期待されています。

ビタミンCとの相乗効果

りんご1個に含まれるビタミンCは約12mgと柑橘類に比べれば多くはありません。しかし、りんごのポリフェノールはビタミンCの抗酸化作用を相互に高めることが研究で明らかになっています。

この相乗効果により、りんごは少量のビタミンCでも効率的に作用することができると考えられます。りんごを皮ごと食べることで、この効果を最大限に引き出せます!

腸内環境を整える食物繊維

ペクチン:善玉菌の優れたエサ

りんごに含まれる水溶性食物繊維のペクチンは、腸内環境を整える上で重要な成分です。ペクチンは大腸に到達すると、腸内最近のエサとなりその増殖を促進します。

免疫細胞の多くが腸内に存在しており、腸内環境の良し悪しは免疫力に直結します。有益な腸内細菌が増えることで腸内フローラが改善し、免疫細胞の活性化と免疫機能の正常化が促進されます。また、ペクチンは腸内で短鎖脂肪酸を生成します。これが腸管バリア機能を強化します。病原体の侵入を防ぐ最初の防御ラインが強化されることで、感染症リスクの低減に繋がります。

不溶性食物繊維:腸の蠕動運動促進

りんごには不溶性食物繊維も含まれています。これらが腸の蠕動運動を活発にし、便通を改善します。体内の老廃物や毒素が速やかに排出されることで、免疫システムへの負担が軽減され、本来の機能が維持されます。

便秘は腸内の環境を悪化させ、免疫機能を低下させる要因となります。りんごを日常的に食べることで腸内環境を整え、免疫力の基盤を強化できます。

スタミナを支えるエネルギー源

果糖とブドウ糖:即効性と持続性の両立

りんごの甘さは主に果糖、ブドウ糖、ショ糖から成ります。これらの糖質はそれぞれ異なる速度で吸収されるため、即効性のあるエネルギーと、持続的なエネルギー供給の両方を実現します。

ブドウ糖は吸収が速く、すぐにエネルギーとして利用できます。一方、果糖はブドウ糖と比べると吸収が緩やかです。よって、血糖値の急激な上昇を抑えながら安定したエネルギーを供給します。この特性により、りんごはラウンド中の補食としても理想的です。また、りんごのグリセミック指数(GI値)は約36と低めです。血糖値を緩やかに上昇させることで、エネルギーの急激な上昇と下降を避けられます。

カリウム:筋肉機能と水分バランス

りんご1個には約250mgのカリウムが含まれています。カリウムは細胞内外の水分バランスを調整し、筋肉の正常な収縮を支える重要なミネラルです。

ゴルフを含め多くのスポーツは、全身の筋肉が協調して働きます。カリウムが不足すると筋肉の痙攣や脱力感が起こりやすくなり、スイングの安定性が損なわれます。特に発汗により電解質バランスが崩れやすい状況では、りんごもカリウム補給に役立ちます。

またカリウムには体内の余分なナトリウムを排出する作用があり、血圧の安定にも寄与します。高血圧のリスク軽減に繋がり、りんごは心血管系の健康維持にも役立つ食材です。

疲労回復を促進する有機酸

リンゴ酸とクエン酸:エネルギー代謝の活性化

りんごには、リンゴ酸やクエン酸などの有機酸が含まれています。これらの有機酸は、体内のエネルギー代謝回路であるクエン酸回路(TCA回路)を活性化させる働きがあります。

クエン酸回路が効率的に機能することで、糖質や脂質からエネルギーが効率的に生産され、疲労物質である乳酸の蓄積が抑えられます。りんごを食べることで疲労回復が促進され、翌日に疲れを残しにくくなります。

また、有機酸には唾液の分泌を促進する作用がありまうす。口腔内を清潔に保つことで、口腔粘膜のバリア機能を維持します。これも感染症予防の一環として重要です。

皮ごと食べることの重要性

りんごの栄養価を最大限に活用するには、皮ごと食べることが不可欠です。ポリフェノールの約半分以上が皮に集中しており、皮を剥いてしまうと抗酸化作用が大幅に低下します。

また、食物繊維も皮に多く含まれているため、皮ごと食べることで腸内環境改善効果が高まります。農薬が気になる場合は、流水でしっかり洗うか、重曹水に浸けてから洗うことで大部分を除去できます。適切に洗浄すれば、安心して皮ごと食べられます。

おわりに

「医者いらず」と称されるりんごは単なる言い伝えではなく、科学的根拠に基づいた健康果実です。ポリフェノールによる免疫細胞の保護、ペクチンによる腸内環境の改善、安定したエネルギー供給、そして疲労回復の促進。これらすべてが、一つの果物に凝縮されています。

全世代のゴルファーにとって、健康維持は楽しくゴルフを続けるための基盤です。毎日1個のりんご習慣を取り入れることで、体の内側から免疫力とスタミナを育てることができます。皮ごとしっかり噛みしめながら、秋の恵みを味わい、いつまでも元気にラウンドを楽しめる体づくりを始めましょう!

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中島 遥

管理栄養士 パーソナルトレーナー
長野県出身。神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科にて管理栄養士、栄養教諭の資格を取得。卒業後は小学校で管理栄養士として働きながら、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーの資格を取得。
現在、トータルゴルフフィットネスでは、「食事と運動」両方の面からお客様の望む身体作り、パフォーマンス向上に貢献できるよう努めている。

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