トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
8月に入り、朝から非常に暑い日が続いています。
練習を終え、ティーグラウンドに立った瞬間から、すでに汗がにじむ——。
夏のラウンドは、まさに体力勝負と言えます。
「前半はよかったのに、後半バテてミス連発……」皆さんもこの様な経験はありませんか?
スタート前に何を食べるかで、あなたの集中力やスタミナ、そしてスコアが変わるかもしれません!
今回はラウンド前にぜひ取り入れたい『5つの勝負食材』をご紹介します!
目次
卵(たんぱく質+ビタミンB群)
皆さんの身体を動かす筋肉は『たんぱく質』から作られます。また、集中力の持続にもたんぱく質は不可欠です。卵にはたんぱく質が約6g含まれています(体重60Kgの場合、必要なたんぱく質量は90〜120g程度)。卵だけで必要なたんぱく質量の全てを補うことは困難ですが、手軽に食べられることから、たんぱく質の付け足しにぴったりです。メインとなる肉や魚だけでは摂りきれないたんぱく質は卵で補いましょう。
卵も様々な食べ方がありますが、おすすめはゆで卵です。手軽に食べることができ、消化に良いことが特徴です。夏場の持ち歩きは食中毒のリスクがあるため、朝食に卵を取り入れることがおすすめです。和・洋・中華、どんな料理にも卵を取り入れることができます。また、卵には脳の働きを助けるビタミンB群も豊富です。ラウンド前にぴったりの食材です。
ポイント:プレーの2時間前に1〜2個食べることがおすすめです!
バナナ(即効性のあるエネルギー源!)
バナナは複数の種類の糖質を含みます。特に、果糖とブドウ糖のバランスが良いことが特徴です。糖質とひとくくりに言っても、吸収の速度や血糖値への影響など、体内での作用には差があります。複数の種類の糖質が含まれていることで、エネルギーに変わるタイミングが幅広いことがバナナの良い点と言えます。夏のラウンドにおけるエネルギー切れを防ぐ為にも、手軽なバナナがおすすめです。
また、バナナはカリウムが豊富です。カリウムは、ナトリウム(塩分)を排泄する働きがあります。汗で失われる電解質(塩分やカリウム、マグネシウムなど)のバランスを整え、けいれん(足が攣るなど)を予防する働きがあります。
ポイント:朝の移動中やスタートの前など、手軽な補食として活用することがおすすめ!
豚肉(ビタミンB1で疲労回復!)
豚肉に多く含まれる栄養素のメインは『たんぱく質』です。先述した通り、身体作りには欠かすことのできない栄養素ですが、ここでは説明を割愛します。
夏バテの原因の一つに『糖質の代謝不良』が挙げられます。糖質はエネルギーに変わる過程でビタミンB1が必要です。よって、ビタミンB1が十分に無いと疲労感や集中力の低下といった症状が現れるリスクが上がります。豚肉には、このビタミンB1が豊富です。夏は豚しゃぶにすることで、そのままでも、サラダにしても食べやすくなります。
ポイント:ラウンド前日には夏野菜とともに『豚しゃぶサラダ』がおすすめ!
トマト(抗酸化力と水分補給!)
紫外線のダメージから身体を守る為に、最強とも言える食材の一つがリコピンを含む『トマト』です。リコピンには、過剰な活性酸素の発生を抑制し、紫外線による身体のダメージを防ぐ役割があります。
トマトには『クエン酸』も含まれます。疲労回復にはクエン酸!と皆さんも聞いたことがあるかもしれません。クエン酸はエネルギーを作り出す回路を活性化させます。この流れがスムーズに動くことで、疲労物質の排泄に役立ちます。
- トマトは約95%、そのほとんどがが水分です。持ち歩きは温度管理に注意が必要ですが、脱水予防に、かつ食べやすいミニトマトがおすすめです。
ポイント:朝食にトマトジュースを飲む、またはミニトマトを補食に持っていきましょう!
梅干し(塩分+クエン酸)
私が大好きな食材の一つ、『梅干し』は夏におすすめの食材です。夏に必要な良質な『塩分』と疲労回復の『クエン酸』がギュッと詰まっています。栄養効果の高い梅干しですが、市販のものは添加物の多いものが目立ちます。裏面の成分表を見て、できる限り内容がシンプルなものを選びましょう。筋肉の痙攣(こむら返り)や集中力の低下を予防するために、天然の食材である梅干しをまずは試していただくことがおすすめです。
ポイント:おにぎりを作る際には、梅干しを入れることで抗菌作用もあります。
今回は、夏ゴルファーの皆さんにおすすめの食材について取り上げました。どれも私が日常的に摂っているものばかりです。皆さんもぜひ、ラウンド前、そして日々の食事に摂り入れてみてくださいね。
それぞれの栄養素における目標値には個人差があり、個々の目標や身体の状態によって適正値は変化します。 TGFでは管理栄養士の中島が、皆様それぞれに適した摂取量をご提案させていただきます。是非館内またはホームページを含む各種SNS等からご相談ください。
引き続き様々な観点から、ゴルファーの為の栄養学についてご紹介させていただきます!