トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
年末年始は忘年会、クリスマス、大晦日、お正月とご馳走を食べる機会が続きました。普段より脂っこい料理、アルコール、甘いものを多く摂取し、さらに食事の時間も不規則になりがちだったのではないでしょうか。その結果、胃もたれ、膨満感、便秘、下痢など胃腸の不調を訴える人が増えます。胃腸が疲れると栄養素の吸収が悪くなり、免疫力も低下します。今回は年末年始の食べ過ぎで疲れた胃腸をリセットし、健康な状態に戻すための食材をご紹介します!
胃腸が疲れるメカニズム

胃腸の疲労は以下のような要因で起こります。
- 暴飲暴食:胃の容量を超える量を食べることで消化に時間がかかり、胃酸の分泌が過剰になります。
- 脂っこい料理:脂質は消化に時間がかかります。これらが胃に長時間とどまることで胃もたれの原因になります。
- アルコール:胃粘膜を刺激し、胃酸の分泌を促進します。過剰摂取は胃炎や胃潰瘍のリスクを高めます。
- 不規則な食事時間:食事のリズムが乱れると消化酵素の分泌タイミングが乱れます。このことが、消化機能の低下に繋がります。
- ストレスと睡眠不足:自律神経が乱れ、胃腸の働きが低下します。
これらの要因が重なることで、胃腸は通常以上に負担を受け、機能が低下します。
大根〜消化を助ける天然の消化剤〜
栄養価と消化酵素
大根は冬が旬の代表的な野菜です。胃腸のリセットに最も効果的な食材といえます。特に注目すべきは、消化酵素であるジアスターゼ(アミラーゼ)です。
ジアスターゼは、デンプンを分解してブドウ糖に変える働きがあります。お正月に食べることの多いお餅やご飯などの炭水化物の消化を助け、胃の負担を軽減します。また、プロテアーゼというタンパク質分解酵素や、リパーゼという脂質分解酵素も含まれていることから、総合的に消化をサポートします。
大根100g (中央部分であれば2cm幅程度)あたりには、以下の栄養素が含まれています。
- ビタミンC:約12mg
- 食物繊維:約1.4g
- カリウム:約230mg
- 消化酵素(ジアスターゼ):豊富
胃腸への効果
消化促進と胃もたれ解消 ジアスターゼは食べ物の消化を助け、胃での滞留時間を短縮します。これにより、胃もたれや膨満感が軽減されます。特に脂っこい料理や炭水化物を多く摂は際に必要です。
胃酸の中和 大根は弱アルカリ性であり、過剰な胃酸を中和する働きがあります。アルコールや刺激物により胃酸が出すぎている状態を和らげ、胃粘膜の負担を軽減します。
整腸作用 大根に含まれる食物繊維は腸の蠕動運動を促進し、便通を改善します。年末年始の不規則な食生活で乱れた腸内環境を整えます。
効果的な食べ方
大根おろし 消化酵素は熱に弱いため、生で食べることが最も効果的です。大根おろしにすることで細胞が壊れて、酵素が活性化します。焼き魚や天ぷらの付け合わせとして、またみぞれ鍋にして食べるのも良いです。
大根サラダ 薄くスライスした大根を生でサラダにすることで、酵素とビタミンCを効率的に摂取できます。
煮物やスープ 加熱すると酵素は失われますが、食物繊維は摂ることができます。温かい料理で体を温めながら、胃腸をいたわることができます。
注意点として、大根おろしは時間が経つと酸化が進み酵素が減少することが挙げられます。できる限り食べる直前におろすことがおすすめです。
キャベツ〜胃粘膜を保護・修復する〜
栄養価とビタミンU
キャベツには、胃粘膜を保護・修復する特別な成分ビタミンU(別名キャベジン)が含まれています。この成分は、胃薬の名前にもなっておりますね。
キャベツ100g (3〜4枚分)あたりには、以下の栄養素が含まれています
- ビタミンU:豊富(正確な数値は不明ですが、胃粘膜保護効果が確認されています)
- ビタミンC:約41mg
- 食物繊維:約1.8g
- ビタミンK:約78μg
胃腸への効果
胃粘膜の保護と修復 ビタミンUは胃粘膜の新陳代謝を促進し、傷ついた粘膜を修復します。暴飲暴食やアルコールにより荒れた胃粘膜を保護し、胃潰瘍や胃炎の予防・改善に効果があります。
胃酸の分泌調整 キャベツは胃酸の過剰分泌を抑え、胃の負担を軽減します。食べ過ぎや飲み過ぎで胃酸が出すぎている状態を正常に戻します。
抗酸化作用 ビタミンCが豊富です。活性酸素を除去し、胃粘膜の酸化ストレスを軽減します。
整腸作用 食物繊維が腸内環境を整え、便通を改善します。特にキャベツに含まれる不溶性食物繊維は腸の蠕動運動を促すことから、便秘解消に効果的です。
効果的な食べ方
生のキャベツ(千切り、サラダ) ビタミンUとビタミンCは水溶性で熱に弱いため、生で食べることが最も効果的です。トンカツやフライなどの揚げ物を食べる際には、千切りキャベツをたっぷり摂りましょう。脂っこい料理の消化を助けながら、胃粘膜を保護できます。
軽く蒸す・さっと茹でる 加熱しすぎるとビタミンUは失われます。ですが、軽く蒸したり、さっと茹でたりすることで栄養素の損失を最小限に抑えられます。温かいキャベツスープや蒸しキャベツもおすすめです。
納豆〜腸内環境を整える最強の発酵食品〜
栄養価と納豆菌
納豆は、大豆を納豆菌で発酵させた日本の伝統的な発酵食品です。納豆菌は胃酸に強く、生きたまま腸に届いて善玉菌を増やす働きがあります。
納豆1パック(約50g)あたりには、以下の栄養素が含まれています。
- タンパク質:約8g
- 食物繊維:約3.4g
- ビタミンK2:豊富
- ビタミンB2:約0.28mg
- 納豆菌:約10億個
胃腸への効果
腸内環境の改善 納豆菌は腸内で善玉菌を増やし、悪玉菌を抑制します。このことが免疫力を高めることに繋がります。
消化酵素の補給 納豆には、プロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼなどの消化酵素が含まれます。タンパク質、炭水化物、脂質の消化を助けます。
胃腸の粘膜修復 納豆に含まれる良質なタンパク質は、傷ついた胃腸の粘膜を修復する材料となります。またビタミンB2は、粘膜の健康維持に不可欠です。
便通の改善 水溶性と不溶性の食物繊維がバランス良く含まれています。便のかさを増やすとともに、腸の蠕動運動を促進します。
血液サラサラ効果 納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素は血栓を溶かす働きがあり、血液の流れを良くします。胃腸への血流が改善することで、消化機能も向上します。
効果的な食べ方
そのまま食べる 納豆は加熱すると納豆菌やナットウキナーゼが失活します。よって、そのまま食べることが最も効果的です。朝食に1パック食べる習慣をつけましょう。
よくかき混ぜる 50回以上(たくさん!)かき混ぜることで納豆菌が活性化し、栄養素の吸収率が向上します。
薬味と組み合わせる ネギ、大根おろし、しょうがなどの薬味と組み合わせることで、消化促進効果がさらに高まります。
夕食に食べる ナットウキナーゼの血栓溶解効果は摂取後4〜8時間持続します。夕食に食べることで、就寝中も血栓予防に効果的です。
避けるべき食材と食べ方
胃腸をリセットする期間中は、以下の食材や食べ方を避けましょう:
- 脂っこい料理:揚げ物、脂身の多い肉
- 刺激物:唐辛子、カレー、コーヒー、アルコール
- 冷たいもの:アイスクリーム、冷たい飲み物
- 早食い:よく噛まずに飲み込む
- 大食い:腹八分目を心がける
おわりに
年末年始の食べ過ぎで疲れた胃腸は、大根、キャベツ、納豆という3つの食材で効果的にリセットできます。大根は消化を助け、キャベツは胃粘膜を保護・修復し、納豆は腸内環境を整えます。これらの食材は、冬が旬で栄養価が高く、価格も手頃です。
3日間のリセット期間を設けることで、胃腸は驚くほど回復します。その後も、これらの食材を日常的に取り入れることで、胃腸の健康を維持できます。新しい年を、すっきりとした体で迎えましょう!




