トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
桜が満開を迎え、日中には汗ばむほどの陽気も増えてきました。いよいよゴルフシーズン到来ですね。最高のコンディションの中、ラウンドを心待ちにされている方も多いのではないでしょうか。
しかし、その楽しみなラウンドの裏側でお酒との付き合い方一つがスコアや将来の健康リスクを左右します。今回はいくつかの論文を参考に、ゴルフも人生も生涯現役で謳歌するための『賢いアルコール戦略』を解説します。
1. 「何を飲むか」でリスクが変わる?

イギリスで約30万人を対象とした大規模調査によると、同じアルコール量でも飲料の種類によって健康リスクに差が出ることが分かりました 。ジンやウォッカなどのスピリッツ、ビール、ワイン、日本酒、、、アルコールには様々な種類がありますが、皆さんはどんなアルコールを飲みますか?
スピリッツ(蒸留酒)は要注意: 赤ワインを飲む人と比較して、スピリッツ(ウイスキー、焼酎、ジンなど)を主に飲む人は、全死亡リスクが25%、重大な心血管イベント(MACE)のリスクが31%高くなる傾向が見られました。MACEとは、心血管死、心筋梗塞、脳卒中などの重篤な疾患が該当します。
ビール・サイダー:ビールはスピリッツほどではありませんが、赤ワイン派に比べると死亡リスクが18%、肝硬変のリスクが36%高まるという結果が出ています 。
赤ワインの優位性: この研究に因ると、迷ったら赤ワインを選ぶのが良さそうです。赤ワインに含まれるポリフェノールなどの化合物が、血管の保護に役立っている可能性が示唆されています 。
2. 「どう飲むか」が運命を分ける

実はお酒の種類以上に重要なのが飲み方のパターンと考えられます。
空腹での飲酒はNG
アルコールは食べ物と一緒に飲むことが推奨されます。空腹時のアルコールは、食事と一緒に楽しむ場合と比較して死亡リスクが10%高まります 。食べ物と一緒に摂ることでアルコールの吸収が緩やかになり、血中濃度が急激に上がるのを抑えられるためです 。
頻度は週3〜4日
お酒を飲む頻度にも望ましいラインがあります。前提として、私はアルコールは一杯も飲まないに越したことは無いと考えます。また、最近の科学もそれを証明しているものが多いです。しかし、現実的には難しい方が多いのではないでしょうか。そこで、お酒を飲む際のルールを決めましょう。
週1〜2日のまとめて飲みはNG: 週3〜4日に分散して飲む人に比べ、週1回~2回大量の飲酒を行う場合、死亡リスクや心血管イベントのリスクが高まります 。いわゆる週末のドカ飲みは抗酸化メカニズムを破壊し、代謝に負担をかけます。
毎日もNG: アルコールは少量であっても毎日飲むのはNGです。肝硬変のリスクが最も高くなるため、休肝日は必須です 。
3. ゴルファーのための戦略

ここからはゴルファーの皆さんに向けた実践的なアドバイスです。
飲む際は赤ワインを: 最初の1杯はビールを選びがちですが、食事を楽しみながら赤ワインにシフトするのが研究結果から見ると賢い選択と言えそうです 。
プレー後の空腹ビールは避ける:ゴルフはエネルギー消費が激しいため、プレー直後は血糖値が下がっています。この状態でいきなりアルコールを入れると吸収が早まり、体に大きなダメージを与えることが予想されます。必ずおつまみ(主にタンパク質や食物繊維を豊富に含むものが良いです)と一緒に摂るようにしましょう。
週の半分は『休肝日』に: シーズン中はラウンドや練習で体に疲労が溜まりやすくなります。週3〜4日の飲酒ペースを守ることで筋肉の合成を助け、良いコンディションを維持することにも繋がります 。注意点として、これらの研究は海外の文献から引用しています。日本人のアルコールに対する耐性は低く、また体格差もあるため、より少ない量が推奨されると考えられます。
まとめ
健康で長くゴルフを続けるためには、「赤ワインをメインに」「食事と一緒に」「週3〜4日のペースで」楽しむのがベストなパターンと言えそうです。
4月の爽やかな風を感じながら、飲酒習慣で最高のゴルフライフをスタートさせましょう!
参考文献:
Jani et al. (2021) “Association between patterns of alcohol consumption… and risk of adverse health outcomes: a prospective cohort study” BMC Medicine.
Annurev Food Science and Technology (2020) “Alcohol and Health: Focus on Wine and Beer”

