トータルゴルフフィットネス 管理栄養士の中島です。
ラウンド当日の朝。早起きして身支度を整え、クラブを積んで出発します。朝食はいつものコンビニで買うか、ゴルフ場に着いてから。この様に流れが決まっている方が多いのではないでしょうか。
皆さんは朝食をスタートの何時間前に食べているか、意識したことはありますか。
同じおにぎりやパンでも、スタートまで余裕のある朝と、ティーオフが目前に迫った朝とでは、食べやすい量や組み合わせは変わります。食品選びと併せて見直したいのが、この時間です。
朝食もラウンドの準備のひとつ
運動前の食事は何を選んだら良いのか、いくつかの研究を見てみましょう。
2018年に発表された、46件の研究を対象としたシステマティックレビューでは、空腹で運動した場合に比べ、運動前に食事をとった場合のほうが、長時間の有酸素運動のパフォーマンスが高まる結果が示されました。これは持久系運動などの研究をまとめたものです。ゴルフの朝食とスコアの関係を直接調べたものではありませんが、長い時間体を動かす日に、食事を準備のひとつとして考える根拠にはなります。
米国スポーツ医学会などによるスポーツ栄養の見解においても、運動に合わせて食品や水分の種類・量・摂取タイミングを考え、個人に合った栄養計画を立てることが重視されています。
朝食をラウンドの準備に組み込む。その第一歩は、自分の予定に合わせて食べ方を考えることです。
同じ朝7時の食事でも、選び方は変わる

例えば同じ朝7時の朝食でも、8時スタートの日と10時スタートの日では、食後に使える時間が違います。日常的に食べている朝食を基本にしながら、その日の予定に応じて量や組み合わせを調整するという視点があると、メニューが選びやすくなります。
時間に余裕がある朝は、食べ慣れた主食を中心に、おかずを添えて組み立てます。その後、スタート前に糖質と水分を中心とした補食を摂ります。一方、スタートが近い朝は、一度に食べる量や品数を見直し、食べやすく消化に良いものを選びましょう。
ここでいう「食べやすさ」には、朝の食欲やお腹との相性も含まれます。普段から無理なく食べられる量や食品が、朝食を組み立てるうえでの手がかりになります。
朝から食べられない方は分けて食べる方法も
朝は食欲がわかず、しっかり食べるのが難しいという方もいるかと思います。そんな時は、朝食を分けるという方法もあります。
分けて食べる場合は、家で食べたものと到着後に食べるものを合わせて、一回の朝食と考えます。何をどれだけ食べたかを確認してみてください。飲み物も含めて振り返ることで、全体の量をつかみやすくなります。
食べる場所だけでなく、食べる時間まで予定に入れておくことが、実践のポイントです。
コンビニでもホテルでも、まず時計を確認
コンビニで朝食を買うなら、最初にスタートまであとどれくらいかを確認します。そのうえで、食べ慣れたおにぎりやパンなどを選び、おかずや飲み物を組み合わせましょう。
ホテルの朝食なら、料理を取り始める前に、その朝に食べたい量を思い浮かべてみます。選択肢が多いからこそ、スタートまでの時間と自分の食欲が目安になります。
普段「体によい」と思って選んでいる食品も、当日は量や組み合わせまで見てみましょう。食品の評判だけでなく、自分が無理なく食べられ、スタート時に心地よく過ごせるかどうかが大切です。
次のラウンドで記録して欲しい3つのこと
次のラウンドでは、朝食の写真を1枚撮り、次の3つの記録も残してみてください。
- 何を、どれくらい食べたか
- 何時に食べたか
- スタート時の空腹感、お腹の調子、ラウンドの調子はどうだったか
「ちょうどよかった」「少しお腹が重かった」など、一言でも良いです。まずは食べやすさやお腹の調子を振り返りましょう。この小さな記録が、次回の量やタイミングを調整する手がかりになります。
その他のスポーツに比べて、ラウンド前の食事はまだまだ答えを出すことの難しいテーマです。だからこそ、自分がどんな食事を取ったか、どんな調子だったかの記録が重要です。クラブやウェアを前日に用意するように、朝食も予定に入れておく。「何時に、どこで食べるか」を決めるところから始めてみませんか。
参考文献
[1] Aird TP, Davies RW, Carson BP.(2018)Effects of fasted vs fed-state exercise on performance and post-exercise metabolism: A systematic review and meta-analysis. Scandinavian Journal of Medicine & Science in Sports, 28:1476–1493.
[2] Thomas DT, Erdman KA, Burke LM.(2016)Nutrition and Athletic Performance. Medicine & Science in Sports & Exercise, 48:543–568.




